JF新潟漁業協同組合

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働く人たち

漁師
柏崎支所/北海丸 柴野さん

● 漁師歴/30年以上  ● ご出身/柏崎市
● お住まい/柏崎市
● 漁法/刺し網・一本釣り(おけ流し)
● 好きな食べ物/イワシで作る大根のしょっから煮
● 嫌いな食べ物/なし  ● 子供の頃の夢/漁師

Q. 仕事のこだわりを教えてください

魚ごとに神経締めをし、温度管理を徹底しています。漁法、処理の仕方の確認のために年に1度5月頃にメンバーと講習をして常に正しい方法でできるように心がけています。
アラ漁に力を入れており漁法は伝統的なおけ流しで5?7月頃に行っています。

★おけ流しとは

桶に4本の針をつけて15個ほど沖に流します。潮の流れが重要で早すぎてもだめ、凪すぎても良くありません。のぼり潮か下がり潮か、2枚潮かなど…潮の種類が色々ある中で丁度良い流れを見極めます。
また海底の地形の高低差にも気を配り、とくに柏崎は高低差がすごいので魚がいるところに糸を届ける技は経験がものを言います。
現在は主にアラをとるために行っている漁法ですが、たまにノドグロもとれます。漁場は100以上ある中から選定して年単位で移動しますが、面白いことにアラは同じ場所でとれることが多いです。

Q. 漁師になったきっかけは?

子供の頃、漁師になることを夢見ていましたが、色々と事情があり当時は断念しました。それでも、住んでいた地域一帯が漁業と近接なところだったので魚が好きで釣りはずっとしていました。
進学のために上京し、卒業後も東京で歯科技工士として働きました。しばらくして帰郷、歯科技工所を開業し同時に漁協に所属、漁師と歯科技工士の兼業としました。
そして2011年、近所のおじいさんから漁業一本でやってみないか?と誘われ、タイミングが重なったこともあり歯科技工所を知人に譲渡しました。
それ以来、専業として漁業を行っています。初めは小さい船でスタートしましたが、次第に物足りなさを感じて今は大型の3艘目です。

Q. 漁師になるために大事なことは?

やはり好きであることが1番だと思いますが、どうしても危険が伴う仕事なので海を舐めないで真摯に向き合うことが大事です。
そして他人より多くとるためには自分の漁場を見つけることが大切で、待ってばかりとか人の後ろばかり追いかけていてはダメです。自分も10年前くらいから分かってきて、少しずつ漁獲が安定してきました。年数を費やした経験は決して無駄にはなりません。

Q. 準備費用は?

まずは30万円を出資して(還付される)漁協へ登録します。新品の船となると大きさによっても変わりますが、近年は資材の高騰もあり6千万円程かかるかもしれません。
しかし今後、高齢を理由に漁業をやめて船を手放す人が増えてくると思うので中古だけれど、譲り受ければ新規の人も始めやすいのではないかと思います。網も同様に譲り受けることができるはずです。

Q. 海上での驚いた体験は?

6~7mのサメが網にかかって、船で1時間くらい格闘したこと。他の船に助けを求めたが、みんな作業中でどうしようもなく、なんとか格闘していたら網から外れました。サメの尻尾から上がってきたからまだ良かった。サメは釣りのときも魚をもぎとられることがあり怖いです。

Q. 漁師になってよかったと思う瞬間は?

アラはとれる人が少ないので特別感があって楽しいですよ。最近は県外で評判になり高級魚として扱われて値段も上がってきています。始めた頃はそれほど高くありませんでしたが、魚を作品だと思って扱い、諦めずにやり続けたことが成果として表れて嬉しいです。
ただ唯一心残りなのが、ノドグロの神経締めです。味はとても良いのに、身の色が落ちて白くなったことで評価されませんでした。


1日の流れ
仕事の日
  • 23:00起床
  • 24:00出港
  • 11:00入港
  • 12:00帰宅
  • 19:00就寝
休日
  • 5:00起床
  • 自由時間
  • 19:00就寝