働く人たち

● 勤務年数/10年以上 ● ご出身/聖籠町
● お住まい/新潟市
● 好きな食べ物/和食(とくに煮物)
● 嫌いな食べ物/みかんが入っている酢の物
Q. 業務の流れを教えてください
まず競りのための準備、県内外で水揚げされた魚の荷捌きを行います。競りは朝4時から始まるので、その前に当市場に入荷している魚を下見しまた全国各地の相場や水揚げ状況をチェックしておきます。
そうしている間にも競り開始時間となります。荷捌きに2時間近く時間を要しますが、新潟市場の魚を県内外へ迅速に流通させるために競りは30~40分程で決着をつけなければなりません。
競りが終わったら県内外荷主の方にも値段の結果を連絡します。(売り案内)とにかく「市場との対話」が大切です。
Q. 仕事のこだわりを教えてください
企業規模、役職や社会的地位による差異をつくらず平等な競りとなるよう心がけています。それが新潟漁業協同組合という地方卸売市場の長所でもあり魅力だからです。
Q. 職員になったきっかけは?
新潟市内の高校を卒業したあとプログラマーになりました。しかし、建物の中でずっと四季も感じず朝から晩までPC画面を見てプログラミングする毎日に人生このままで終わってしまうのだろうか…と疑問を感じ、3年働いた後退職しました。
そして、漁業に興味があったわけではないのですが祖父が漁師ということもありご縁あって新潟漁協に入社しました。
3年間現場(市場)作業をしましたが、当時20歳前半で多感な時期ということもあり、また漁業者の大漁時の収入にも魅了され(笑)新潟県水産課の方や組合船の皆さまのご協力のもと一年間漁業に従事することとなりましたが…。
運営していく大変さを感じて…今後どうするか悩んでいたところ、再び新潟漁協から声をかけてもらい再入社。6年目に漁協の花形ともいえる競人になりました。
競人は新潟支所所属の競り人全員の賛同がないとなれません。なぜなら漁業者の皆さま、また県内外の荷主の方々の財産(魚)に値段をつけ新潟の漁業を守っていかなければなりません。そのためにも仲買人、漁業者、荷主の皆様の信頼が必要です。
私は一年程でしたが漁業者の方々の苦労をありがたいことに体験することができました。当市場で有名な船頭から「渡辺さんが競り人になった際は私がとってきた魚を売ってください。」と笑顔で心強いお言葉をかけていただき、当時はまだ不安で未熟ながらも競り人として責任を全うしようと覚悟ができました。
人との繋がり、想いがあって今の自分があります。感謝しかありません。


Q. やりがいは何ですか?
魚が高く売れたときは評価された!という実感があります。
新潟は基本的に、値段を下げていく「下げ競り」です。しかし、魚を見てこれは高値がつく!というのを読み取り「上げ競り」に変えます。ノドグロなどは仲卸さんたちの熱意でどんどん上がり、日本一の高値がついたこともありました。
それと、スーパーで親子が嬉しそうに魚を手にしているのを見たときにもやりがいを感じます。
自分が売った魚だ!とわかるとなお嬉しいです。そして職業病か、必ず値段をチェックしてしまいます。
Q. どんな人が向いていますか?
向き不向きはとくにないと思います。人との出会いが自分を変えてくれたので、誰にでも機会があると思います。

1日の流れ
仕事の日
- 1:40起床
- 2:30出社
- 4:00競り
- 5:00事務
- 10:00退社
休日
- 6:00起床
- 自由時間
- 21:30就寝

